昔のテレビドラマや映画などで、借金取りが自宅に押しかけて大変な目に・・・というようなシーンを見かけることがありました。たいていは暴力的な取り立てが行われているシーンでしたが、消費者金融で借り入れをすると、あのような目に合う、といまだに思い込んでいる人はいませんか?

確かに、かつては回収できない借金を債権ごと暴力団に売り渡して、債権を買った暴力団が取り立てに行く、ということがあったようです。しかし、現在では、非常識的な取り立てが出来ないよう法律で定められています

具体的に、貸金業法にどのように書かれているのかを、確認してみましょう。

貸金業法で禁止されている事項とは?

消費者金融などの貸金業は、国や都道府県に届け出をし、正式に登録が行われないと営業を行うことが出来ません。この登録申請の際に、暴力団や、暴力団員を業務に関わらせたりする恐れがあれば、そもそも貸金業者として認可を受ける事が出来ません(貸金業法第6条)。また、さらに、貸金業法第12条で再度、暴力団員を業務に従事させたり、その補助に使ったりしてはいけないと明記してあります。

正式な登録を行っていないいわゆる「ヤミ金」ならともかく、正規の届け出の上で営業している大手の消費者金融が、実は暴力団の経営だった、ということはありません。法律で定められていることですので、安心して利用できます。

「そうは言っても、実際に取り立ては厳しいんじゃないの?」とやはり不安なものです。あまり知られていませんが、実は取り立て行為の規制についても、きちんと法律に書かれているのです。貸金業法第21条に「取り立て行為の規制」という決まりがあり、「人を威迫し、又は次に掲げる言動その他の人の私生活若しくは業務の平穏を害するような言動をしてはならない」と書かれています。

具体的には、下記のような行為が法律によって規制されています。

・不適切な時間帯(午後9時~翌朝8時)に電話やFAX・電報・訪問によって取り立てを行うこと
・正当な理由なく、自宅以外の場所に電話やFAX・電報・訪問によって取り立てを行うこと
・張り紙や立て看板などで、プライバシーや借り入れについて周囲にあからさまにすること
・クレジットカードなど、他から借り入れて払うように強要すること
・周囲の支払い義務のない人に、弁済するように強要すること 
 など

また、大声を出したり暴力的な態度をとることや、大勢で押しかけて長時間押し掛けたりすることも、取り立てに「威圧的な言動」と判断され、法律違反となります。合わせて、暴力団や関係団体に債権譲渡することも禁じられていますので、冒頭にあるように、自宅に怖い取り立てが来ることはありません

もし支払いが遅れたらどうなりますか?

では、消費者金融で借金をした後、もしも返済が遅れてしまった場合はどのようなことになるのでしょうか。

返済遅れをしてしまった場合は、まず携帯電話に連絡が入るのが一般的です。この時点で処理しておけば、家族や周囲にも借金の事実を知られずに済みます。しかし、もし携帯電話で連絡が付かなかった場合は、自宅や職場に電話がかかってくるようになります。電話に出るのを避けていると、連絡が付かない、ということで、そのうち催促の郵便物が自宅などに届くようになります。それでも連絡が取れないと、貸金業法の規制を守った形で、回収員が訪ねてくるようになります。暴力的な取り立ての心配がないとはいえ、自宅や職場に回収員が来ることは避けたいものです。

消費者金融でも、ついうっかり残高不足で引き落としが出来なかったような場合は、気付いた時点で対処すると、大きな問題になることはありません。しかし、意図的に連絡が取れないようにしていたり、あまりにも悪質な場合は、利用限度額が大きく下がったり、一括返済を求められたりすることもあります。また、延滞が3か月に及ぶと、個人信用機関に延滞の事実が記録されてしまい、いわゆる「ブラック扱い」と言って、その後他のローンが組めなくなるなどの社会的な不利益が発生します。

このようなことにならないためにも、返済が苦しい、とても払えない、というような場合は、黙って延滞をおこすのではなく、自分から消費者金融側に連絡を取って相談するようにしてください。黙って延滞するのが一番印象が良くありません。相談の上、可能ならば金利分を翌月に回したり、一部の返済を待ってくれたりすることもあるようです。